調節機能解析装置を用いた診療
【眼精疲労・老眼(老視)・仮性近視の“原因”を可視化して説明】
◯ ピントを調節する筋(毛様体筋)の機能をグラフ化
◯ 眼精疲労、老眼・老視、仮性近視の状態を把握
○ 視能訓練士による眼科検査:適切な眼鏡/コンタクトレンズ処方
✔ “調節” をみえるようにあらわして、ひとりひとりの目の状態に合わせた診療をおこなっています。
「調節」について
◯ 目の中の水晶体の周りには筋肉(毛様体筋)があり、近くをみるときは毛様体筋を働かせて水晶体を膨らませピントをあわせます(調節)。
◯ 老化により水晶体が固くなり、調節力も衰えてきます(老眼・老視)。
◯ 無理して近くをみることが、眼精疲労のひとつの原因となります。
[眼が痛い・かすむ・まぶしい・充血・眼の奥が痛い・肩こり・頭痛・吐き気 等]
パソコン使用に伴う「VDT症候群」と併せ、年齢を問わず「スマホ老眼」という呼び名も耳にします。
目の表面の状態・涙の影響もあります。
近くを見るときは少しだけ「寄り目」になります。
寄り目が戻らなくなることもあります。
眼精疲労(つかれ目)が原因で、まぶたがピクピクすることがあります。
調節機能解析装置(アコモレフ)
両眼あわせて2分程度の検査時間で調節に際しての毛様体筋への影響を判断し、グラフ化して診察室のモニターに提示します。
その結果に基づき、点眼(目薬)処方を行います。
同時に、生活改善のお話も:
ときどき遠くを見ると、眼精疲労が改善することがあります。
調節のほか 眼精疲労の原因として:
- 屈折異常(眼鏡・コンタクトレンズの調整)
- 斜位(両目の位置のバランス)
- 輻輳/開散(近くをみるときの両目の動き)
- ドライアイ 等
が挙げられます。
適切な眼鏡処方および遠近両用コンタクトレンズ/低加入コンタクトレンズ
(ひとつのコンタクトレンズの中に、遠くをみる度数と近くをみる度数を配置したレンズ)
も、奏功するかもしれません。
調節機能に対しての診療
眼精疲労/老眼・老視/仮性近視
【眼科検査・診察】
○ 基本の検査
・視力検査
・屈折異常(眼鏡・コンタクトレンズの調整)
・斜位(両目の位置のバランス)
・輻輳/開散(近くをみるときの両目の動き)
○ アコモレフ(調節機能解析装置)
片眼50秒程度、無限遠~1m~50cm~33cmに近づいてくる花火の指標をみたときの毛様体筋の震え(High frequency component: HFC)を定量化してグラフにあらわします。
○ 細隙灯顕微鏡を用いた診察、他の眼疾患のスクリーニング
* とくに緑内障、網膜疾患、白内障の有無を確認します。
* フルオレセイン染色:ドライアイの状態を観察(涙液の3層構造)。
結果を目の前に設置した縦型モニターに提示してご説明、主に以下の対応をおこないます。
【点眼処方】
○ 調節麻痺剤:ミドリンM(トロピカマイド)1日1回就寝前点眼
副交感神経系に作用し、毛様体筋をゆるませる。
○ 調節機能改善剤:ミオピン(ネオスチグミンメチル硫酸塩)1日3回点眼
副交感神経系に作用し、毛様体筋の収縮機能を助ける。
○ 調節麻痺剤:アトロピン(希釈)1日1回点眼
アトロピンは副交感神経遮断により完全に調節を麻痺させます。
通常は斜視(内斜視)や弱視の詳しい検査、虹彩毛様体炎・ぶどう膜炎の急性期などに使用している点眼です。
そのまま点眼すると1-2週間瞳孔が広がってしまい、日常生活には適しません(=散瞳)。
100倍に希釈することで、散瞳することはほぼなくなります。
ミドリンMよりも強い効果を期待します。
○ ドライアイに対する点眼
炎症を抑えることを重視した診療をおこなっています。
他に人工涙液点眼・ムチン/水分分泌促進点眼等。
【眼鏡・コンタクトレンズ処方】
○ 昔作った眼鏡・コンタクトレンズが過矯正の状態になっていることがある。
遠くは見えるが、近くをみるときに毛様体筋の緊張が強くなる
○ 「若い頃から目が良い」
軽い遠視の状態であることが多く、近くをみるときに毛様体筋の緊張が強くなる。
○ 近くをみる作業でも、ひとによってみる距離が違うようです。
・スマートフォン/SNSをみる時間が長い
・受験勉強
・PC作業(パソコン)
・楽譜をみて演奏
・細部にわたった繊細な絵を描く
・ファインダー越しに写真を撮る 等
✔ 常勤の“視能訓練士”が、お話をお伺いしながら ひとりひとりに合わせた検査をおこないます。