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眼炎症・ぶどう膜炎

【“ぶどう膜炎診療に慣れた医師”:不安なときいつでも気軽に受診できる環境整備】

◯ 目の炎症全般を“眼炎症疾患”とよびます:Ocular immunology「眼免疫学」
 特に、ぶどう膜炎(虹彩炎・虹彩毛様体炎)/強膜炎の方を多く診ています。

◯ ぶどう膜炎専門医による診療:
 正確に炎症の状態を把握し、コントロールします。

○ 全身の炎症を反映することも多い「ぶどう膜炎・強膜炎」:内科との連携診療

◯ 現在の状態につき、ご理解いただけるまで徹底した説明をおこなっています。

○ 眼科医療の発展により、失明に至ることは非常に少ない疾患となっています。

✔ 免疫学/眼科学の観点からの説明、今後の見通し 等

✔ 各種医療機器を用いた網膜血管・脈絡膜血管炎症の把握(超広角眼底撮影・OCT血管撮影・高深達OCT 等の使用)

✔ 九州大学眼科ぶどう膜外来との連携診療:
 炎症が落ち着いている間も、不安があればいつでも受診できる準備をととのえています。

眼炎症性疾患とは:原因・症状・治療

眼炎症性疾患は、緑内障や白内障のような疾患ほど知られていないかもしれません。
炎症は非常に広い意味を持つ言葉です。

眼だけにとどまる炎症のほか、全身疾患とつながることも多くあります。

全身の病気が目の症状としてあらわれることがあり、目から全身疾患が発見されることもあります。

サルコイドーシス・ベーチェット病・関節リウマチ・全身性エリテマトーデス (SLE)・潰瘍性大腸炎・クローン病等の炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease, IBD)・糖尿病・甲状腺機能亢進症・多発性硬化症・重症筋無力症 等

以下では、眼炎症性疾患とは何か(原因)、その症状、診断の方法、治療の選択肢について一般的な情報を記載します。

眼炎症性疾患とは?

「炎症」は多くの病気に共通する要因であり、眼炎症性疾患も例外ではありません。
眼炎症性疾患に対する治療の第一の焦点は、炎症をコントロールすることです。
眼炎症性疾患の原因は、主に感染性と非感染性の2つに分けられます。

感染性か非感染性かの判断は治療へのアプローチが全く異なるため、眼科医による判断が必要です。

多くの眼炎症性疾患の正確な原因は不明です。
他の医学的問題と関連しているものもあり、発症時には全身的な検査が必要になることもあります。

炎症は未治療で重大な眼障害につながる可能性があるため、速やかに対処することが重要です。
目の炎症は、透明性を残したまま治す必要があります。

眼炎症性疾患の一般的な症状

炎症の4兆候(古典的な定義)を目に当てはめると:

発赤(Redness):

  • 目が赤い、目が充血している
  • 小血管の拡張によって引き起こされる

熱感(Heat):

  • 目の違和感、目が重たい感じがする
  • 血流増加と化学的メディエーターによる

腫脹(Swelling):

  • 目が腫れている
  • 主に血管外での液体蓄積によって引き起こされる

疼痛(Pain):

  • 目が痛い
  • 浮腫による組織の歪みと化学的メディエーターによって引き起こされる

機能障害(Loss of function):

  • 炎症の5つ目の兆候として追加されることがある
  • 眼科では、視力低下・視野狭窄・(後天性)色覚異常等 
    視機能の異常が主な問題となる

具体的な症状:

  • 目の充血:ほとんどの眼炎症性疾患で見られる。白目がピンク色や赤色に見えることもある。
  • 目の不快感と痛み:不快感や痛みを引き起こすことがある。強膜炎の場合、痛みは顕著な症状。
  • 視力の問題:霧がかかったように見える、まぶしさ、視力低下、飛蚊症、視野のぼやけなどが生じることがある。

眼炎症性疾患の診断・検査

  1. 視力検査:網膜中心部(黄斑部)の感度を測定。矯正視力を評価。
  2. 眼圧検査:目の圧(硬さ)を測定。炎症の影響で一時的に上昇することがある。
  3. 隅角検査と眼底検査:目の中の水の通り道(隅角)と眼底を評価し、主な炎症部位を特定。
  4. 広角眼底撮影:ぶどう膜炎では周辺部の血管炎を評価するのに有用。
  5. OCTとOCT血管撮影:網膜断層像を評価し、眼球の構造と機能に関する詳細情報を提供。血管の状態を造影剤なしで観察可能。

必要に応じて、より詳細な検査(造影検査・血液検査・CT等の全身検査等)を総合病院や大学病院で実施することもあります。

眼炎症性疾患の治療法

治療法の選択は原因や重症度によって異なります:

感染性の場合:

  • 原因となっている病原体に対処
  • 主に抗生剤を使用

非感染性の場合:

  • ステロイド療法が中心(点眼、内服、局所注射)
  • 免疫抑制剤:ステロイドだけでは不十分な場合に併用
  • 生物学的製剤:治療に革命的な変化をもたらし、以前は治療困難だった疾患もコントロール可能に

長期的な管理:

  • 慢性の経過をたどる傾向があるため、継続的な管理が必要
  • 白内障やステロイド緑内障などの合併症の管理が重要
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