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Googleレビューに対するポリシー

Googleレビューに対する基本方針

Googleレビューに対する当院の基本方針

新しいGoogleレビューの投稿
すべてのレビューを確認・分析

ご意見か、規約違反かなどを慎重に判断します

運営改善の貴重なご意見

  • 守秘義務(個人情報保護法・刑法)を厳守し、誠実な姿勢で返信します。
  • 議論に勝つことではなく、改善に活かすことが目的です。
  • 詳細な対話が必要な場合は、非公開の場へ誘導します。

規約違反・悪質な投稿

  • 公の場で反論せず、Googleへ報告し削除を要請します。
  • 悪質な場合は記録を保全し、法的措置も検討します。
最良の評判管理は、優れた医療体験の提供
目次

はじめに:クリニック選びにおける新たな視点

クリニックを探す際、多くの方はまずスマートフォンやパソコンで検索することが一般的になっています。
これらのオンラインレビューは、今やクリニックの「デジタルの玄関口」として重要な役割を果たしています。

地域の評判や知人からのご紹介といった繋がりは今も大変重要ですが、
それに加え、近年ではインターネット上の情報もクリニック選びの大きな判断基準となっています。

匿名で簡単に投稿できるレビューの中には、事実と異なる内容や誤解、さらには悪意を含むものもあります。
こうした投稿が、患者さんと医療機関の双方に新たな課題をもたらしています。

Googleレビューという、現代のクリニック運営において極めて重要な要素について、
私たちの基本的な考え方と方針をご説明します。

レビューとの向き合い方に関する当院の基本方針

当院では、寄せられるすべてのレビューを、クリニックの成長に役立つ貴重なご意見として真摯に受け止めています。

その上で、私たちの対応には、絶対に譲れない二つの原則があります。
一つは、いかなる場合でも患者さんのプライバシーと守秘義務を厳格に守ることです。
もう一つは、オンライン上で議論に勝つことを目的とせず、いただいたご意見を日々の診療や運営の改善に活かすことです。

現在のレビューシステムに不公平さを感じることがあるのは事実かもしれません。
しかし、それをネガティブに捉えるのではなく、自院でコントロールできる部分に集中することが最も生産的だと考えます。

なぜネガティブなレビューは生まれるのか

1. 患者体験(Patient Experience)の問題

ネガティブなレビューの多くは、医師の診断や手術の技術など、医療技術そのものに対するものではないことが分かっています。むしろ、指摘される問題の多くは、「患者体験」に関連する領域に集中しています。
具体的には、「予約したのに待ち時間が長かった」「スタッフの言葉遣いが気になった」「医師が忙しそうで、十分に話を聞いてもらえなかった」といった運営上・コミュニケーション上の問題がその大半を占めます。

患者さんは、病気やけがに対する不安を抱え、精神的に繊細な状態でクリニックを受診されます。
そのような状態で感じるちょっとした不便や、共感が十分でない対応は、たとえ医療の質が高くても、クリニック全体への不満として記憶に残りやすくなります。

2. 医療の現実と患者さんの期待とのギャップ

もう一つの大きな原因は、疾患の「自然な経過」と、「すぐに治るはずだ」という患者さんの期待との間に生じるギャップです。

例えば、ウイルス性結膜炎(はやり目)には特効薬がなく、治療は炎症を抑える対症療法が中心です。
この疾患は、発症からおよそ1週間で症状のピークを迎え、完治までには2~3週間ほどかかるのが一般的です。
つまり、クリニックを受診した後、一時的に症状が悪化することは医学的に予測されることであり、必ずしも初期治療の失敗を意味するものではありません。
しかし、この医学的現実が十分に伝わっていないと、予測通りの症状悪化が医師への不満や不信としてレビューに書かれてしまう可能性があります。

クリニック側のジレンマ:法律という「見えない壁」

一方で、クリニック側がレビューに対して詳細な反論や説明を行うことは、法律で厳しく制限されています。患者さんには匿名で投稿する自由がありますが、医療機関には個人情報保護法や刑法によって定められた厳格な守秘義務があります。

たとえレビューの内容が事実と異なっていても、私たちが「その日にそのような患者さんはいらっしゃいませんでした」といった具体的な返信を行うと、「その方が患者であること」を間接的に認めることにつながる可能性があります。
患者さんご自身がレビューで病状を明かしたとしても、医療提供者側の守秘義務が免除されることはないのです。

この「情報の非対称性」により、クリニックが一方的に批判を受けやすい状況、いわば「デジタル・サンドバッグ」となっています。近年では日本の多くの医師がGoogle社を相手に集団訴訟を起こすほど深刻な問題となっています。

当院における具体的な対応プロセス

これらの背景を踏まえ、当院ではGoogleレビューに対して、以下のようなプロセスを定めています。

すべてのレビューの確認と分類

まず、すべてのレビューに目を通し、内容を客観的に分析します。そのうえで、ご指摘が運営上の改善点を示唆する正当なご意見なのか、あるいは事実に基づかない、またはGoogleのポリシーに違反する悪意のある投稿なのかを慎重に判断します。

守秘義務を遵守した返信

返信する際の目的は、投稿者との議論に「勝つ」ことではありません。
そのやり取りを読むであろう将来のすべての患者さんに向けて、プロフェッショナルで誠実な姿勢を示すことです。

具体的な返信では、まずご意見に感謝の意を伝え、特定の個人や状況には触れず、一般的な改善への意欲を示します。投稿者が実際に当院の患者さんであったかどうかを認めたり、否定したりすることは一切ありません。
詳細なご相談が必要な場合は、必ずご来院後やお電話など、非公開の場でのご相談をお願いしております。

悪意のあるレビューへの対処

意図的な虚偽の投稿や、金銭を要求する悪質業者による投稿も存在します。
このようなGoogleのポリシーに違反する投稿や名誉毀損にあたる投稿については、公の場で反論せず、Googleの定める公式な手続きを通じて報告し、削除を要請します。
また、法的措置が必要と判断した場合は、弁護士と連携し「発信者情報開示請求」などの手続きを進めます。

最良の評判管理は、優れた医療体験の提供

ネガティブなレビューへの対応も重要ですが、それはあくまで防御的な側面にとどまります。
私たちの評判管理(Online Reputation Management, ORM)の中心は、日々優れた患者体験を提供し、否定的なレビューが書かれる可能性を未然に防ぐことにあります。

期待値の管理

診察時には、疾患の回復過程のタイムラインを丁寧にご説明し、起こりうる症状の変化などを事前にお伝えすることで、患者さんの不安を軽減し、誤解を防ぐよう努めます。

分かりやすい説明

「患者さんがご理解いただけるまで丁寧にご説明すること」を診療の中心に据えています。

診察室のモニターやiPadなどを活用し、患者さんご自身の検査画像をご覧いただきながら、視覚的にも分かりやすいご説明を心がけています。

画像を用いた説明は、当院ホームページにも多数掲載しております。
ご説明の後、必要に応じて該当箇所のリンクをお渡ししています。
ご自宅に戻られてからも、さらにご理解を深めていただけます。を深められるようになります。

みなさまのご意見をお聞かせください

不満を感じた患者さんの方が、満足した患者さんよりもレビューを投稿する動機が強い傾向があります。

この偏りを是正し、「サイレント・マジョリティ」とされる大多数の患者さんの声も可視化するため、私たちは皆様に体験の共有をお願いすることとしました。

フィードバックには、2つの方法をご用意しております。

1. 当院へ直接ご意見をお寄せいただく方法

今後の改善のため、当院へ直接ご意見をいただける場合は、以下の「満足度調査」をご利用ください。
皆様からいただいたご意見は、院内で共有し、必ず今後の改善に役立てて参ります。

2. Googleレビューで体験を共有いただく方法

院内に設置しているQRコードや、以下のリンクからご投稿いただけます。
みなさまの声が、他の患者さんの参考となり、私たちの大きな励みにもなります。

Googleレビューへのリンク
https://g.page/r/CcfgyMH02_UaEAE/review

ここで強調すべき点は、私たちがレビュー投稿の見返りとして割引や金品を提供することは決してない、ということです。そのような行為は「ステルスマーケティング(ステマ)」と呼ばれ、景品表示法に違反する違法行為です。

今後の展望

オンラインレビューをめぐる環境は、大きな転換期にあるのかもしれません。しかし、現時点では、自院の評判を守り、育てる責任は、個々のクリニック自身が担わなければなりません。

オンライン上の評判は、もはや無視できるものではなく、クリニックにとって重要な運営資産の一つです。
私たちは、この新しい現実から目を背けることなく、誠実かつ戦略的に向き合っていくこととしました。

オンラインでの評判管理(Online Reputation Management, ORM)は、私たちの医療の質と患者さんへの誠実さを反映する、もう一つの重要な責務であると考えます。

参考とした文献・ウェブサイト

1. Googleのポリシーに関する参考文献

マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー
Googleがどのような投稿を「悪意がある」「スパム」「虚偽」「なりすまし」といったポリシー違反と定めているかが明記されています。これは、私たちが不適切な投稿に対してGoogleに報告する際の客観的な基準となります。
https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114

クチコミへの返信についてのヒント
Googleが事業者向けに推奨している、クチコミへの返信方法に関する公式なヒントです。私たちの返信方針も、ここで示されているような、建設的でプライバシーに配慮したコミュニケーションを基本としています。
https://support.google.com/business/answer/3474050

2. 守秘義務に関する法律・ガイドライン

個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)
医療機関を含むすべての事業者が遵守すべき、個人情報の取り扱いを定めた基本法です。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=415AC0000000057

刑法 第百三十四条(秘密漏示罪)(e-Gov法令検索)
医師や薬剤師などが、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らした場合の罰則を定めています。これは私たちの厳格な守秘義務の根拠法条の一つです。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=140AC0000000045_20220617_504AC0000000068&num=134

医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス
個人情報保護委員会と厚生労働省が共同で作成した、医療現場に特化したガイドラインです。患者さんご自身が情報を公開した場合でも、医療者側の守秘義務は免除されないことなどが、具体的に説明されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000027272.html

3. 広告・マーケティングに関する法令・ガイドライン

医療法における広告規制について(厚生労働省)
医療機関がウェブサイトなどで広告とみなされる情報を発信する際に、行ってはならないこと(例:虚偽・誇大な表現、患者の体験談の掲載など)が定められています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/index.html

令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。(消費者庁)
レビュー投稿の見返りとして金品やサービスを提供し、それを隠して宣伝する行為(ステルスマーケティング)が、景品表示法で禁止されていることを示す公式な情報です。https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing

4. 悪意のある投稿への法的措置に関する情報

プロバイダ責任制限法関連情報(総務省)
インターネット上で名誉毀損などの権利侵害があった場合に、被害者がプロバイダ(プラットフォーム事業者)に対して、投稿者の情報開示を請求するための手続きなどを定めた法律です。https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/ihoyugai_04.html

5. 医療倫理・コミュニケーションに関する海外の指針

AMA Code of Medical Ethics Opinion 2.3.2 – Professionalism in the Use of Social Media (American Medical Association)
米国医師会(AMA)が定める、医師がソーシャルメディアを利用する上での倫理規定です。オンライン上で患者との境界線を維持し、いかなる場合も患者の機密情報を保持するという、プロフェッショナルとしての行動基準が示されています。
https://www.ama-assn.org/about/ethics/social-media-guidance-physicians-taps-timeless-principles

Responding to unwarranted criticism of you or your staff online (General Medical Council, UK)
英国の一般医事委員会(GMC)が提供する、医師向けの倫理的ガイダンスです。オンラインでの不当な批判に対して、冷静かつプロフェッショナルに対応し、患者の守秘義務を絶対に破らないことの重要性を強調しています。
https://www.gmc-uk.org/professional-standards/the-professional-standards/confidentiality—responding-to-criticism-in-the-media/responding-to-criticism-in-the-media

6. 患者のプライバシー保護に関する米国の連邦法

HIPAA and Social Media (U.S. Department of Health & Human Services)
米国の医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)とソーシャルメディアに関する、保健福祉省の公式見解です。患者がオンラインに自身の情報を投稿した場合でも、医療提供者側の守秘義務は免除されず、患者情報を一切漏らしてはならないという厳格なルールを解説しています。
https://www.hhs.gov/hipaa/for-professionals/privacy/laws-regulations/index.html

7. オンラインレビューと医療の質に関する学術研究

Online Physician Reviews: The Good, the Bad, and the Ugly (Journal of Medical Practice Management)
医学雑誌に掲載された、医師のオンラインレビューに関する論文です。多くのレビューが医師の臨床スキルよりも、コミュニケーション、待ち時間、スタッフの態度といった「サービス」の側面を評価している傾向を分析しています。

Ellimoottil C, Leichtle SW, Wright CJ, Fakhro A, Arrington AK, Chirichella TJ, Ward WH. Online physician reviews: the good, the bad and the ugly. Bull Am Coll Surg. 2013 Sep;98(9):34-9. PMID: 24455818.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24455818/

8. 広告・マーケティングに関する米国の規制

Online Reviews and Endorsements (Federal Trade Commission)
米国の連邦取引委員会(FTC)による、オンラインレビューや推薦に関する事業者向けガイドラインです。見返りを提供したレビュー(ステルスマーケティング)や、虚偽のレビューを投稿することの違法性について明確に規定しています。
https://www.ftc.gov/business-guidance/advertising-marketing/endorsements-influencers-reviews

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