よみもの/最新情報– eye topics –
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未熟児網膜症:長期的なフォローアップ
赤ちゃんの頃に未熟児網膜症(Retinopathy of Prematurity, ROP)と診断されたこどもの保護者の方から、「今後どうしたらいいでしょうか?」というご質問をお受けすることがあります。 未熟児網膜症は、未熟な状態で生まれた赤ちゃんの網膜血管が異常に発... -
乱視用のオルソケラトロジー:対応できるようになりました
手術をしない近視矯正の方法「オルソケラトロジー」、2019年春にはじめました。いままでたくさんのかたが、手術をせずに裸眼で視力を得ることができています。でも乱視の強い患者さんには、適用が困難でした。 新しい特別注文品「ブレスオーコレクトTD」の... -
SLTはぶどう膜炎続発緑内障にも有効 – 2025年の論文より
ぶどう膜炎による続発緑内障は、眼科医にとって治療困難な疾患の一つです。炎症コントロールと眼圧管理の両立が求められ、薬物療法だけでは限界があるケースが多く存在します。 2025年2月に発表された研究1により、選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT:Sel... -
眼科で処方されたメガネが合わない場合 考えられること
新しいメガネをかけても見えにくい、頭痛がする、違和感があるといった症状となってしまうこともあります。 視能訓練士が検査を行い、眼科で適切な検査を受けて処方されたメガネでも、様々な要因により期待通りの効果が得られない場合があります。 眼球の... -
リジュセア®ミニ点眼液0.025%の取り扱い:小児の近視進行抑制
日本初の近視進行抑制点眼薬が承認されました 2025年4月21日、日本で初めて近視進行抑制を目的とした点眼薬「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」(参天製薬)が発売されることとなりました。 この薬剤は2024年12月27日に厚生労働省の承認を受けた医療用医薬品... -
「乾かないドライアイ」:まぶたの縁「マイボーム腺」を清潔に保つ
「ドライアイ」という言葉から、「目が乾いて涙が足りない状態」を想像されるかと思います。しかし、現代の眼科医学における知見は、「ドライアイ」の一般的なイメージを大きく覆すものです。驚くべきことに、ドライアイと診断される患者さんの約8割は、実... -
加齢黄斑変性(AMD):診療ガイドライン改定・クリニックでの対応
加齢黄斑変性(Age-related Macular Degeneration, AMD)の診療は、2024年の日本眼科学会による診療ガイドライン改訂により大きな転換期となりました。 年齢にとらわれない診断の重要性と、パキコロイドという新しい疾患概念の確立です。 これにより、40代... -
弱視のこどものメガネ:保育園・幼稚園でもはずさないほうがいい理由
「保育園(幼稚園)でメガネを外すように言われた」というご相談を受けることがときどきあります。 メガネがこわれた時、責任の所在は? 園児の怪我につながるのでは?先生方もとても大変と思います。こどもの安全を第一に考える保育園(幼稚園)の立場も大... -
眼科の英語診療 (English-friendly Ophthalmology Practice)
日に数名の患者さんに対して、英語診療をしています。長崎県佐世保市・山口県岩国市在住アメリカ人の診療も担当しています。 ボストンに住んでいたころ、「病気をしたとき・健康が気になったときに、日本語で伝えたいことが話せなかったら不安かもしれない... -
「スマホ白内障」は存在する? 若年性の白内障とは
「スマホの使いすぎで白内障になりますか?」という質問を受けるようになりました。ネットのニュースやSNSなどで「スマホ白内障」という言葉を目にして、不安を感じる方が多くなったようです。 文献検索をしてみると、スマートフォンの使用が直接的に白内...