よみもの/最新情報– eye topics –
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リジュセア®ミニ点眼液0.025%の取り扱い:小児の近視進行抑制
日本初の近視進行抑制点眼薬が承認されました 2025年4月21日、日本で初めて近視進行抑制を目的とした点眼薬「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」(参天製薬)が発売されることとなりました。 この薬剤は2024年12月27日に厚生労働省の承認を受けた医療用医薬品... -
「乾かないドライアイ」:まぶたの縁「マイボーム腺」を清潔に保つ
「ドライアイ」という言葉から、「目が乾いて涙が足りない状態」を想像されるかと思います。しかし、現代の眼科医学における知見は、「ドライアイ」の一般的なイメージを大きく覆すものです。驚くべきことに、ドライアイと診断される患者さんの約8割は、実... -
加齢黄斑変性(AMD):診療ガイドライン改定・クリニックでの対応
加齢黄斑変性(Age-related Macular Degeneration, AMD)の診療は、2024年の日本眼科学会による診療ガイドライン改訂により大きな転換期となりました。 年齢にとらわれない診断の重要性と、パキコロイドという新しい疾患概念の確立です。 これにより、40代... -
弱視のこどものメガネ:保育園・幼稚園でもはずさないほうがいい理由
「保育園(幼稚園)でメガネを外すように言われた」というご相談を受けることがときどきあります。 メガネがこわれた時、責任の所在は? 園児の怪我につながるのでは?先生方もとても大変と思います。こどもの安全を第一に考える保育園(幼稚園)の立場も大... -
眼科の英語診療 (English-friendly Ophthalmology Practice)
日に数名の患者さんに対して、英語診療をしています。長崎県佐世保市・山口県岩国市在住アメリカ人の診療も担当しています。 ボストンに住んでいたころ、「病気をしたとき・健康が気になったときに、日本語で伝えたいことが話せなかったら不安かもしれない... -
「スマホ白内障」は存在する? 若年性の白内障とは
「スマホの使いすぎで白内障になりますか?」という質問を受けるようになりました。ネットのニュースやSNSなどで「スマホ白内障」という言葉を目にして、不安を感じる方が多くなったようです。 文献検索をしてみると、スマートフォンの使用が直接的に白内... -
まつ毛ダニ:まつ毛を健康に保つ役割と、ドライアイへの関与
私たちの目の周りには、肉眼では見えない小さな生き物が住んでいることをご存知でしょうか。その代表的な例が「まつ毛ダニ」、医学用語では「デモデックス」と呼ばれる微生物です。 まつ毛ダニ(デモデックス)は、人間の皮膚の生態系の一部として自然に存... -
小児のぶどう膜炎「全身を映す眼の中の炎症」早期発見の重要性と治療
6歳の女児が、両親に「目が赤い」と訴えて眼科を受診しました。 診察時、特に痛みの訴えはありませんでしたが、細隙灯顕微鏡検査で前房内に炎症細胞を認め、両眼性の前部ぶどう膜炎と診断されました。さらなる精査により、若年性特発性関節炎(JIA)の合併... -
ADHD治療薬「コンサータ」の副作用:緑内障リスクを高める可能性
注意欠如・多動性障害(ADHD)の治療において重要な役割を果たすメチルフェニデート(コンサータ®)。目のピントが合いづらくなるなどの副作用を持つことがわかっています。 緑内障も、コンサータの目の副作用となります。 2024年に発表された大規模研究に... -
前部ぶどう膜炎の再発リスク:最新の大規模研究からわかったこと
前部ぶどう膜炎は、目の炎症性疾患の中で最も一般的な病気の一つです。 多くの患者さんから「再発するのでしょうか?」「反対の目も影響を受けるのでしょうか?」といった質問をいただきます。 昨年秋に、この重要な疑問に答える大規模な研究結果が発表さ...