よみもの/最新情報– eye topics –
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まつ毛ダニ:まつ毛を健康に保つ役割と、ドライアイへの関与
私たちの目の周りには、肉眼では見えない小さな生き物が住んでいることをご存知でしょうか。その代表的な例が「まつ毛ダニ」、医学用語では「デモデックス」と呼ばれる微生物です。 まつ毛ダニ(デモデックス)は、人間の皮膚の生態系の一部として自然に存... -
小児のぶどう膜炎「全身を映す眼の中の炎症」早期発見の重要性と治療
6歳の女児が、両親に「目が赤い」と訴えて眼科を受診しました。 診察時、特に痛みの訴えはありませんでしたが、細隙灯顕微鏡検査で前房内に炎症細胞を認め、両眼性の前部ぶどう膜炎と診断されました。さらなる精査により、若年性特発性関節炎(JIA)の合併... -
ADHD治療薬「コンサータ」の副作用:緑内障リスクを高める可能性
注意欠如・多動性障害(ADHD)の治療において重要な役割を果たすメチルフェニデート(コンサータ®)。目のピントが合いづらくなるなどの副作用を持つことがわかっています。 緑内障も、コンサータの目の副作用となります。 2024年に発表された大規模研究に... -
前部ぶどう膜炎の再発リスク:最新の大規模研究からわかったこと
前部ぶどう膜炎は、目の炎症性疾患の中で最も一般的な病気の一つです。 多くの患者さんから「再発するのでしょうか?」「反対の目も影響を受けるのでしょうか?」といった質問をいただきます。 昨年秋に、この重要な疑問に答える大規模な研究結果が発表さ... -
メガネは視力を悪化させるか? 科学的根拠に基づく考察
「メガネをかけると目が悪くなる?」メガネの使用が視力に与える影響については、長年にわたりさまざまな誤解が存在してきました。 最新の科学的知見に基づき、メガネの使用と視力の関係について解説します。 こどもの近視に関する話です。 メガネは視力を... -
2025 あけましておめでとうございます
開院して7年目となりました。 「手術設備を持たない眼科」自分が思った通りにやってみました。 高取商店街の小さな眼科です。開院以来アップデートを重ねて、目のほとんどのことがわかる設備を整えることができました。 ぶどう膜炎・緑内障・こどもの目(... -
2024年の診療を終えました:ご挨拶
本年もたくさんの患者さんの診療に携わることができました。みなさまに心から感謝いたします。 開院して7年目になりました。時代はどんどん変わっていって、2018年当時とはだいぶ違う景色になったように思います。変化に対応して、患者さんと、一緒に働い... -
糖尿病と目:網膜症を早期に見つける”FAZ”の重要性
血糖値が上昇すると、血管は内側から少しずつ傷んできます。 体内で最も細い血管が、最も影響を受けやすいことがわかっています。 最も細い血管の一つが、網膜の血管:糖尿病は目の中の血管「網膜血管」に影響を与え、気づかないうちに視力に影響が出る可... -
飲み薬が原因で、目のピントが合いづらくなる
様々な内服薬の副作用として、目のピント調節に影響が出ることが分かってきています。 「目が疲れやすい」「パソコン作業で目が痛くなる」「スマートフォンの文字が見づらい」など、眼精疲労を訴える患者さんを多くみています。特に最近は在宅ワークの増加... -
緑内障レーザー治療SLT|2024年 30論文の検証
緑内障は手術で治るのではありません。眼圧がどうしても下がらなくなった時に、緑内障手術が考慮されます。 手術をしない治療法で眼圧を下げることができたら良いですね。 点眼薬による眼圧コントロールが難しい場合、手術の前に検討される非侵襲的な治療...