生まれたばかりの赤ちゃんは明るさが分かる~0.01程度の視力ですが、いろいろなものを見ることでものを見る能力が育っていきます。生後3か月で0.05、6か月で0.1くらいの視力になると考えられています。その後急激に視力が発達し、3歳~3歳半までに70%程度のこどもが1.0程度の視力になります。
両目でものを立体的にみる能力(立体視)は、少し早く2〜3歳までには完成すると考えられています。
そのような視力が発達する期間に目の病気やけがなどがあり、“ものをはっきりみる” 機会が妨げられてしまうと視力の発達が遅れてしまいます:「弱視」
・目の大きさ、形、位置がおかしい
・目がゆれる
・瞳が白く見える
・目つきがおかしい
・まぶしがる
・いつも目やに、涙がでる
・頭を傾けている
しかし、明らかな症状がないことも多くあります。
片目だけ弱視の子は日常生活に支障がなく、片目を隠していやがったりすることで視力が悪いことに気づくことがあります。
こどもの目の異常を早く発見するために、三歳児検診はとても大切です。
正確な目の度数(屈折)を知るために、眼科では必要に応じて調節麻痺薬(アトロピン)を用いて検査をおこないます。
屈折異常による弱視や調節性内斜視に対しては、治療のための眼鏡を日常かけることが重要となります。
*眼科医の処方による弱視眼鏡は医療費控除の対象になります。
良いほうの目をアイパッチで隠して、悪いほうの目を使う時間をつくることもあります。
常勤の視能訓練士と協力して診療を行っています。
どうぞよろしくお願いいたします。