まつ毛の美容:「グラッシュビスタ」* を取り扱うことにしました。
緑内障点眼薬**の“副作用”を、美容に応用したものです。
(**キサラタン®・ルミガン®・ラタノプロスト®などのプロスタグランジン関連薬)
緑内障・眼炎症疾患を多く診る眼科専門医の視点からお話をできることが、利点かと思います。
(* 厚生労働省・FDAに承認された“睫毛貧毛症”の治療薬)
(2022.5.22更新)
グラッシュビスタ®は、取扱いを終了しました。
ご希望があり、グラッシュビスタ®/ルミガン®のジェネリック医薬品:ビマトプロスト®を使用することになりました。
アプリケーターは、通販でご用意いただくようにお願いしています。
どうぞよろしくお願いします。
緑内障点眼薬の副作用/まつ毛の美容:「グラッシュビスタ®」
眼圧を下げるために使う 緑内障治療薬
眼科では、毎日たくさんの緑内障患者さんを診察しています。
プロスタグランジン製剤(PG製剤; キサラタン・タプロス・トラバタンズ・ルミガンなど)の目薬が第一選択として用いられることが多く、日常的に処方しています。
キサラタン®:ラタノプロスト
タプロス®:タフルプロスト
トラバタンズ®:トラボプロスト
ルミガン®:ビマトプロスト
処方する理由は、眼圧を下げるためです。
PG製剤は目の中の水の通り(ぶどう膜強膜流出路)を改善して、眼圧を効果的に下げることができます。
キサラタンが1996年に登場した際には、著名な眼圧下降の効果に世界中で驚いたそうです。
PG製剤には副作用があります。
- 充血(眼炎症を増悪させることもある)
- 眼瞼周囲色素沈着
- 目がくぼむ(へこむ)
- まつ毛が伸びる 等
✔ PG製剤のうち最も眼圧が下がるのは、ルミガン(ビマトプロスト)点眼薬:
でも、ほぼ全員の方の目がくぼんでしまいます(3.の副作用)。
ぶどう膜炎に伴う続発緑内障の診療の際には、’切り札’ 的なルミガンの使い方に苦慮することもあります(1.の副作用)。
✔ 4.をお伝えすると、患者さんの表情が一瞬明るくなることがあります。
緑内障治療中に豊富になる まつ毛
緑内障治療中(PG剤点眼中)のほぼ全てのかたが、まつ毛が豊富になっていらっしゃいます。
眼科医になって以来、毎日の診療で使用しているPG剤の目薬ですが、
副作用4.を用いたものを美容で使われていることを知ったときには、びっくりしました。
「点眼する」ことと「まぶたの縁にうすく塗る」ことの違いを、美容目的に利用します。
- まつ毛が短い、細い
- まつ毛が少ない、抜けやすい
- まつ毛が年齢とともに減ってきた
- マツエクをして、まつ毛がダメージを受けている
- マスカラなどの化粧によって、まつ毛がダメージを受けている
など、まつ毛のことで困っているかた・悩みのある方は多いようです。
塗る際に使うブラシは、以下のものが細くて良いそうです。
» LASHVIEW マイクロアプリケーター(マイクロブラシ)
緑内障治療薬(PG剤)の美容目的での使用:グラッシュビスタ®(Latisse®)
”睫毛貧毛症” に対する薬剤として、唯一FDAおよび厚生労働省の認可が下りている薬剤です。
適応:睫毛貧毛症
「まつ毛が不十分であるまたは物足りない」ことを特徴とする疾患です。
その原因としては、
・特発性(加齢などが原因)や、
・薬物誘発性の脱毛症(がん化学療法などが原因)
などが挙げられます。
まつ毛のケア:他の方法
○ マスカラ・ビューラー
○ つけまつ毛
○ まつ毛エクステンション
まつ毛エクステンション(マツエク)によるアレルギー性炎症を起こす原因について、以前記載をしました。
マツエクによるアレルギー性の炎症の本態は、エクステを自分のまつげに接着させる “グルー”に含まれるエチルシアノアクリレート(ethyl 2-cyanoacrylate)によるものです。
グラッシュビスタ®の詳細ページを作りました
先日無観客配信演奏をした際に、コロナの自粛期間中にまつ毛を伸ばした話題が出ました。
その後数名のかたからグラッシュビスタのご要望をいただき、準備することにしました。
ご興味のある方はお尋ねください。
よろしくお願いします。
詳細を、別ページに記載しています: