コロナの世の中で加速する「近視」のパンデミック

数か月で近視が進んだ(=短期間で目が悪くなった)こどもさんが、とても多くなっています。

コロナウイルス感染症流行期の「デジタルデバイスの使用時間増加によるこどもの目への影響」

世界中から次々に論文が発表されています。

目次

コロナの世の中で加速する「近視」のパンデミック

Digital Screen Time During COVID-19 Pandemic: Risk for a Further Myopia Boom?
COVID-19パンデミック中のデジタルスクリーンタイム:さらなる「近視ブーム」のリスクか1
American Journal of Ophthalmology 2020

Mitigate the effects of home confinement on children during the COVID-19 outbreak
COVID-19アウトブレイク中、自宅時間の増加によるこどもへの様々な悪影響を和らげる2
The Lancet 2020

COVID‐19, sweat, tears… and myopia?
COVID-19, 汗と涙と、、近視?3
Clinical and Experimental Optometry 2020

ウイルスが直接目に及ぼす影響(結膜炎・前部ぶどう膜炎・網膜炎・視神経炎)も重要です。

それよりも、ロックダウン/自粛期間にデジタルデバイスの使用時間が長くなり
目の健康に及ぼす影響の方が、深刻になりつつあります。

こどもの目の健康にとって、世界未経験の「足跡」:COVID-19

以下の紹介です。

An Unprecedented Footprint of COVID-19 on Eye Health4
SSRN 2020

こどもの目の健康のために いまできること、についても再度記載します。

“The Indian Express”

COVID-19危機で、
オンライン授業・宿題・ゲーム・テレビなど、こどものスクリーンタイムが増えています。
外遊びの時間をとることができず、スクリーンタイムは増える一方の状態。

2050年までに世界人口の50%が近視になると試算されている。

2時間以上のデジタルデバイス使用またはテレビ視聴によって、近視が増加することも知られている。

デジタルデバイスに夢中になることで、
・会話障害(speech problem)
・注意欠陥(attention deficits)
・うつ
・コミュニケーション障害 等

を引き起こすことが、問題になっています。

“The Nutrition Insights”

COVID-19による自宅隔離でスクリーンタイムが増えています。
ロックダウン・感染予防のための自宅隔離:スクリーンタイムの増加に伴い、目のダメージも増加の一途をたどっている。

バーチャル空間による教育・仕事・エンターテインメントは、今までにないレベルに達しています。。

“The Conversation”

コロナウイルスの流行(パンデミック)によるスクリーンタイムの増加は、こどもの目にとって深刻です。
自宅でのオンラインレッスンに切り替わり、こどもがコンピュータースクリーンの前で過ごす時間が増えました。
感染症危機の中、外遊びの時間は減少。
スクリーンタイムの増加・外遊びの減少:双方によってこどもの目は近視が進んでしまう危機にさらされています。

近視が進むことによって、将来深刻な目の病気に発展することがあります。ときには失明につながることもあります。

世界的に近視人口は増えています。
6-10歳のこどもたち:欧米では40%程度、アジアではそれ以上が近視になってしまっています。

“The World Health Organisation”

この感染症流行期(パンデミック)の間、こどもの目に十分なケアをする必要があります。
デジタルデバイスの使用:5歳以下のこどもは1時間以下、1歳以下はゼロにすることを推奨します。

“The Children Eye Foundation”

  1. 視力検査は、小児期を通じて定期的に行う必要があります。
  2. 生後4ヶ月までには、両眼の位置が正面になっている(斜視・斜位のない状態)ことが好ましいです。
  3. 晴れた日には、帽子をかぶり、サングラス(UVAとUVBをカットするもの)をかけましょう。
  4. こどもはレーザーポインターで遊んではいけません。
  5. 特に5歳以下のこどもは、デジタルスクリーンを使う時間をできるだけ短くすること。
  6. 子どもの視力低下を早期に発見することは、子どもの一生に影響します。
    後戻りできない目の健康、予防するために重要です。
  7. 近視(遠くが見えにくい)にならないために、子どもは可能な限り毎日屋外で遊ぶようにしてください。
  8. (感染性の結膜炎など)目の感染があった場合は、目やにが出なくなるまで学校を休まなければなりません。
  9. 目がかゆいと感じたら、アレルギー性結膜炎の可能性があります。
  10. あなたの目、あなたの視力は大切な贈り物です。
    目の怪我をする可能性のある遊びや活動では、保護眼鏡を着用し、目をまもりましょう。
  • 2歳未満=スクリーン使用時間なし(デジタルデバイスを使わない)
  • 2~5歳=1~2時間/日(自由な遊びを多めにする)
  • 5歳以上では、スクリーン使用時間を指導し、頻繁に休憩を入れること

を推奨します。

What the World’s Leading Experts Say

  1. Vision screening should be done at regular intervals throughout childhood.
  2. By 4 months of age, babies should have straight eyes.
  3. Children should wear a hat and sunglasses (with UVA and UVB protection) when it is sunny.
  4. Children should not play with laser pointers.
  5. Time spent on screens should be minimized as much as possible, especially in children under age 5.
    • Under the age of 2 = no screen time
    • 2-5 years old = 1–2 hr/day (more unstructured play)
    • Over the age of 5, screen time should be guided and include frequent breaks
  6. Early detection of vision problems in children is important to potentially prevent irreversible visual issues that can affect the child for his/her entire life.
  7. To help avoid becoming nearsighted (trouble seeing far away), children should play outdoors every day when possible.
  8. If an eye is infected, the child should stay out of school until there is no longer discharge.
  9. If an eye feels itchy, an allergy may be present.
  10. Your eyes, your vision, are a gift. Protect them by wearing safety glasses at play and activities that have an increased incidence of eye injury.

“The American Academy of Ophthalmology”

こどもの親や先生に対して、以下を推奨しています:
・20分近くをみたら、20秒休みましょう
・タイマーを使って、休憩を上手にとりましょう
・18-24インチ(45-60センチメートル)離して、デジタルデバイスを使いましょう

「20-20-20ルール」:その他こどもの目の健康のためにできること

20-20-20ルール

20分近くをみたら20秒遠く(20フィート=5-6メートル)をみる。

スクリーンタイムの設定

iPhone、iPad、iPod touch でスクリーンタイムを使う(Apple社)

スクリーンタイムを使えば、iPhone、iPad、iPod touch でどのように時間を費やしているのかリアルタイムでまとめたレポートを確認し、管理しておきたいものについては制限を設けることができます。

デジタルデバイスの使用時間を短くできる遊び

卓球・バトミントン・ボードゲーム・チェス・将棋など

メンタルと身体の健康の改善が期待できます4

参考文献

1. WONG, C., TSAI, A., Jonas, J., Ohno-Matsui, K., CHEN, J., ANG, M., TING, D. (2020). Digital Screen Time During COVID-19 Pandemic: Risk for a Further Myopia Boom? American Journal of Ophthalmology https://dx.doi.org/10.1016/j.ajo.2020.07.034

2. Wang, G., Zhang, Y., Zhao, J., Zhang, J., Jiang, F. (2020). Mitigate the effects of home confinement on children during the COVID-19 outbreak The Lancet 395(10228), 945-947. https://dx.doi.org/10.1016/s0140-6736(20)30547-x

3. Navel, V., Beze, S., Dutheil, F. (2020). COVID‐19, sweat, tears… and myopia? Clinical and Experimental Optometry 103(4), 555-555. https://dx.doi.org/10.1111/cxo.13086

4. Goswami, S. (2020). An Unprecedented Footprint of COVID-19 on Eye Health SSRN Electronic Journal https://dx.doi.org/10.2139/ssrn.3635322

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