“小中学生の近視増加傾向への警鐘”
- 都内小学生の約 80%、都内中学生の約 95%が近視 –
今週発表された、東京都内の小中学生1,400人を対象とした近視疫学研究のご紹介です。
(慶應義塾大学の発表より)
・日本における近視有病率を約 20 年ぶりに報告。
・近視 とドライアイに関連がある可能性。
・2005 年度の厚生労働省の報告では、日本における失明原因疾患の第 4 位に強度近視が 挙げられていたが、日本での小児期の近視有病率は 1990 年代以後報告されていなかった。
・小学生 689 人における近視有病率は 76.5%、強度近視有病率は 4.0%、平均眼軸長は成人とほぼ同等の 23.41 mm であった。
・中学生 727 人における近視有病率は他国の 既報よりも高い 94.9%で、強度近視有病率は 11.3%、平均眼軸長は 24.73 mm であった。
本研究成果は、眼軸長測定を含めた近視有病率のデータであり、近年の都内小中学生の 近視に関する最新の基礎データとなります。本調査結果が近視の増加に対し警鐘を鳴らし、 今後の近視人口・強度近視人口の増加に歯止めをかける一助になると期待されます。
本研究成果は 2019 年 8 月 15 日(米国東部時間)『JAMA Ophthalmology』のオンライン版に掲載されました。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2019/8/19/190819-1.pdf
Yotsukura, E., et al., 2019. Current Prevalence of Myopia and Association of Myopia With Environmental Factors Among Schoolchildren in Japan. JAMA Ophthalmol. https://doi.org/10.1001/jamaophthalmol.2019.3103