「こどもの近視」の分野の診療
開院前(5年前ごろ)に多くの論文を読んで、高取商店街での診療の方針を考えました。
(世界中の情報を得るために、英文の情報が必須です)
それまでに楽しくやっていた
免疫学・分子生物学の研究/網膜・ぶどう膜炎の診療とは異なって、
主に「眼光学」の世界の勉強をたくさんできました。
そのころに思った通り、「(こどもの近視の説明に関して)眼科の常識が変わっていました」と記載しました。
なるべくわかりやすくまとめた内容は、「近視の説明の方針」としてホームページに記載しています。
2018年当時に納得できた知識から、
近視の分野の診療・説明をはじめました。
2018.10- 調節機能解析装置設置、低濃度アトロピン点眼
2018.5- 角膜形状解析装置(トポグラフィー)導入、オルソケラトロジー治療開始
2022.4- 眼軸長測定
2023.4- こどもの近視進行管理機器導入、眼軸長測定グラフ描画開始
今回の近視学会:
こどもの近視の進行・「原因」について、
分子生物学的な研究が進んでいることが、多く提示されています。
日曜日のお昼のセミナー、短時間で体系的なお話を聴けてかなりびっくりしました。
近視とは本当に悪いものか/「目が悪い」の意味
司会(座長)の教授より、
「近視とは本当に悪いものか」
というコメントがありました。
その昔 強い軍隊を作るために、「目がいい」ことが必要だったそうです。
実際、第二次世界大戦戦時中に近視が減って戦後増えたことを示した文献があります。
「目が悪い」ことは本当に悪いことか..?
軽い近視は近くが見やすいことから、生涯に渡っていい視界を維持してくれます。
「目がいい」かたは、近くがみづらくなるのが早くなります。
予防医療としての、こどもの近視進行管理
近視診療で考えていること:
こどもが成長して数十年後、
・強度近視→病的近視
への移行にならないための予防医療として捉えています。
当院視能訓練士も朝から最後まで聴講して、だいぶ勉強になったようです。
皆で現在の知識を共有します。
個人的には、医局関連の先生等 たくさんのかたとお会いできたのが楽しい2日間になりました。
みなさまに感謝いたします。